よい子のラノベ教室

ラノベ作家デビューをたくらむ会社員が   読んだり書いたり

感想文12冊目『異世界食堂」は予想以上にグルメ本だった

www.kinokuniya.co.jp

 

すんません。

「なろう」の存在を知りませんでした。

新人賞受賞作だけじゃなく、今売れてるラノベも読もうと思い、

最近話題の「グルメ系」を読んでみようと思ったのが本作。

投稿サイト「なろう」から商業出版され、コミック化やアニメ化され、

大成功を収めている。

そういうルートもあるのか、と勉強になりました。

 

で、読んでみた感想ですが、これはラノベとかファンタジーとかというより、

グルメ小説ですね。

5対5か6対4くらいでグルメとファンタジーの比率が構成されているかと思いきや、8対2か9対2でグルメですわww

ちょっと驚いた。

 

今、グルメ系ラノベファンタジーが空前の人気ですね。

異世界食堂」とほぼ同じと目されるのが「異世界居酒屋のぶ」。

こちらも人気ラノベだけど、著者がうつ気味とかツイッターで拝見しました。

成功したら成功したで、色々悩みがあるのでしょう。

あとラノベじゃないけど「ダンジョン飯」も同系列ですね。

ただ「ダンジョン飯」は、スライムの調理方法とか、それなりにファンタジーだけど、

異世界食堂」は、あんまりファンタジー関係ないグルメ小説だからね。

これ、ファンタジーじゃなくて、昔の偉人とか、宇宙人とかでもいいと思う。

第1章「メンチカツ」、第2章「エビフライ」だから。

 

なぜ「異世界食堂」や「異世界居酒屋」がこれだけ売れるのか。

主なりに考えた結論は、ラノベ読者の高齢化。

15年前、西尾維新の「クビキリサイクル」や涼宮ハルヒが出てきてラノベという言葉が騒がれ始めた頃は、きっとグルメ系ラノベは流行らなかったと思う。

その頃の読者は中高生〜ハタチくらいで、当然ながらグルメよりも恋や冒険に関心のある年頃だから。

そしてそうした読者のうち、一部はラノベから卒業したが、以前としてラノベ読者のままの方も多く、彼らは気づくと30歳から40歳になっている。

その年になると受け入れられるんですよ、グルメものがw

ラノベ読者が、「孤独のグルメ」の気持ちを理解できる年齢になったんです。

 

ラノベ読者の高齢化、というのは一つのヒントになりますね。

どうも「中高生に受けるもの」と先入観にとらわれがちですが、必ずしもそれが唯一の答えではない。30〜40歳向けのテーマも、狙い目かもしれません。

特に、作者がその年齢に近いなら、無理に学園ものを頑張って書くより、無理がないかもね。

 

以上