よい子のラノベ教室

ラノベ作家デビューをたくらむ会社員が   読んだり書いたり

感想文11冊目『ハナシマさん』は、なぜ受賞できたのかわからない・・・

www.kinokuniya.co.jp

 

第10回小学館ライトノベル大賞「ガガガ賞」受賞作。

本作品で、主は2回度驚かされた。

 

1回目は、これが新人賞を受賞したことだ。

 

本当に申し訳ないと思う。

人様が書いた作品に難癖をつけるのは、望むところではないし、やるべきでもない。

しかし、思わず言わずにはおれないのだ。

「審査員は、これのどこを評価されたのでしょうか?」

 

物語は、ホラーというか、サスペンスというか。

バラバラ猟奇殺人と、心霊ものと、学園ものが合体したような作品。

最初は、ちょっと興味があった。

恋愛ものでもコメディでもキャラクターものでもないラノベは久しぶりで、

なおかつ主はホラーには一家言持つ者なので、少し楽しみだった。

 

駄菓子菓子、、、、

 

期待はずれだった。

途中でそんな気配はしたが、これでも頑張って「最後のどんでん返しで一気に巻き返すのではないか」などと思い、読みきった。

なぜ期待外れなのか。

著者が未熟者だからとしか言いようがない。

作品として完成度が低い。

と、一冊も書いたことがないライトノベル一読者は思った。

 

何がしたいかわからない、と言うのが全体的な感想。

思わせぶりな「ふり」が、最初から散々出てくる。

でもそれが全部、大したことがないか、投げっぱなしかで、面白くない。

物理法則を無視しているから、トリックや謎解きが面白いわけではなく、

本来ならハナシマさん(=トイレの花子さんみたいなもの)の超常現象っぷりが本書の味噌になるはずなんだけど、ハナシマさん、たいして出番もないし、そんなに興味深い存在でもないし、なんだろう、出来の悪い小道具みたいな感じ。

 

その一方で、黒幕的なマッドサイエンティストがいて、その片腕の戦闘力が高い設定のクールビューティがいて、それと因縁浅からぬ少年がいて、でもどれも謎を残していると言うか、中途半端な説明だけで思わせぶりなことしか言わないから、なんだろう、どこかで見たようなシーンを切り貼りして「大作が一丁あがり」みたいに勘違いした作品になってる。

怖くもなければ、キャラクターが魅力的でもなくて、話も破綻してるし、読み方というか楽しみ方が最後までわからなかっら。

ラストで、ハナシマさんが補足の説明をするのには、呆れて失笑した。

 

だから、これが受賞したことが驚いたことの一つめ。

2つ目は、これの第2作が出ていたこと。

まじか。

どういう意図で続編だしたんだ?

面白かった? 売れると思った?

 

わからん。